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  • 辺野古裁判の和解・工事中止の影響について日米が近く協議する
  • 米は普天間飛行場の代替施設完成が返還条件と「5年内停止」を否定
  • 中谷防衛相は埋め立て中止を指示。ボーリング調査は「適切に対応」

 【平安名純代・米国特約記者】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐる代執行訴訟で日本政府と県が和解したのを受け、米政府は近く、移設工事の中止が米軍再編計画に与える影響などを日本側と協議する方針を明らかにした。一方で普天間の返還は「代替施設建設の完了後」と言明し、現行計画の見直しの可能性を否定した。

名護市辺野古沿岸

 米国防総省は4日に発表した声明で、移設工事の中止が「沖縄での再編計画に与える影響を吟味している」と指摘。普天間の移設先を辺野古と定めた日米合意は変わらないと強調した上で「普天間は代替施設の建設が完了し、完全に運用できる状態になった時に返還する」と述べ、「5年以内の運用停止」を否定した。

 日米両政府は2013年4月の合意で普天間の返還時期を「22年度またはその後」と定めたが、ハリス太平洋軍司令官ら米軍幹部は米議会公聴会で「25年」にずれ込むとの見通しを公式に表明している。

 米国務省のカービー報道官は同日の記者会見で、和解案が成立する前に日本側と協議していたことを明らかにした上で、安倍晋三首相が辺野古移設を「唯一の選択肢」と確認したことを歓迎。「辺野古移設を進める日米両政府の立場は変わらない。辺野古移設は普天間の継続使用を回避する唯一の解決策だ」と改めて強調し、今後の対応などを「日本側と早期に協議したい」と述べた。

■防衛相「埋め立て工事の中止」強調

 中谷元・防衛相は5日、米軍普天間飛行場移設をめぐる代執行訴訟で政府と沖縄県が和解したことを受け、米国と話し合う考えを示した。「日本政府の対応をしっかり説明し理解を求めていく。今後の対応については、日米間でよく協議したい」と述べた。

 日米合意に基づく辺野古移設計画の進捗(しんちょく)状況によっては、在沖縄海兵隊のグアム移転などアジア太平洋地域の米軍再編計画全体に影響する可能性もある。

 中谷氏は、4日午後に防衛省幹部に、移設先となる名護市辺野古の埋め立て工事の中止を指示したと強調。移設本体工事の資料にするために辺野古沿岸部で実施している海底ボーリング調査を中断するかに関しては「和解内容を確認しながら適切に対応する」とした。視察先の埼玉県所沢市で記者団の質問に答えた。