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  • 離島の海岸に電球・水銀ランプなど有害ごみが漂着。深刻な問題に
  • 防衛大の山口晴幸名誉教授が2017年までの20年間調査し、判明した
  • 生態系に大きな影響を与えており、国の防止対策が急務

 沖縄県西表島や石垣島、与那国島や宮古島などの海岸で、有害物質を含むごみの漂着が深刻化している。1998年から琉球列島のごみの漂着調査を続ける防衛大学校の山口晴幸名誉教授(69)が、8日までに20年分の調査結果をまとめ、公表した。山口氏は漂着するごみについて「国の積極的関与と、軽減や防止対策に一層の強化が問われている」と指摘する。

ごみが漂着した西表島中野海岸(山口晴幸氏提供)

山口晴幸氏

ごみが漂着した西表島中野海岸(山口晴幸氏提供) 山口晴幸氏

防衛大学校の山口名誉教授が20年分調査

 調査は98年から2017年にかけ、伊平屋島から最西端の与那国島に至る18島、延べ837海岸で実施。漂着物の中でも撤去処分が困難な危険・有害・粗大廃棄物9種類を選定し、個別に実態を把握した。 

 調査で判明した危険で有害な漂着ごみの内訳は、電球・水銀ランプ類が2万5507個と一番多く、蛍光灯管類が8205個、医薬ビン類が3674個と続いた。

 医薬ビンには、針が装着された注射器や血液のような赤褐色の不明液体が残っていたという。大半が西表、石垣、与那国、宮古の4地域に集中している。

強酸性液体が残存する韓国製ポリタンクも

 確認された漂着ごみには、強酸性や強アルカリ性の液体などが残存する韓国製のポリタンクもあった。山口氏は「発生源が明確となっている国に対しては早急に防止対策の強化を図るよう、警告することが急務だ」と訴えた。

 また「大量漂着の実態が長年繰り返されている」とし、砂浜や干潟など海浜域に生息する動植物の生態系に大きな影響を与えていると警鐘を鳴らした。