【久高泰子通信員】三上智恵監督の「戦場(いくさば)ぬ止(とぅどぅ)み(We shalle Overcome)」が昨年末、パリ市著名映画館や日本文化会館の3カ所で上映され、反響を呼んだ。

ニュースダイジェストに掲載された三上氏のインタビュー記事

 映画演劇専門のジャーナリスト、映画評論家でパリ在住の今泉幸子氏は「とても感動し、考えさせられた。話を聞くだけでは十分理解できない沖縄の現状をこの映画は切実に訴えている。多くの人に見てもらいたい」と話した。

 さらに「米国の各地で上演すべきだ。『うりずんの雨』や『ひまわり』などの映画も国外上映を盛んに行い、沖縄の過重な基地負担の現実を知らせるべきだ」と述べ、沖縄への思いを募らせている。

 パリ隔週新聞「ニュースダイジェスト」1月7日号は三上氏のインタビューを1ページに掲載し、映画を紹介。アンコール上映の声も上がっているようだ。この映画を見た仏-日平和運動団体会員からは「この映画を仏国の政治家たちに見せる上映会を企画できないものか」との声も。

 130分の映画は、2014年の県知事選へ期待を込め、有銘政夫氏が創った琉歌の掲載から始まる。420種以上のサンゴや希少魚類、ジュゴンが遊泳する大浦湾の澄んだ素晴らしい海の光景、コンクリートブロックで押しつぶされた無残なサンゴや辺野古への新基地建設に反対する人たちの闘争を描く。

 三上さんは「シネ・フロント」2015年7月号「戦場ぬ止み」特集で、「この闘争は単に辺野古に基地を移さないだけの問題ではない。政府が沖縄をだまし、沖縄を戦争前にしている。辺野古を止めることは日本の戦争の息の根を止めることで、単に沖縄の基地をみんなで分かち合うということではない」と述べている。

 仏国への現代日本映画普及を目的に、2006年に設立されたKINOTAYO(金の太陽)団体が招待し、1月にパリ郊外でも上映した。