「ひとり親家庭の子どもと親を支えたい」-。沖縄県南城市大里の金城里奈さん(34)と麻希さん(31)の姉妹が「Big Mamaプロジェクト」と名付けた子どもの居場所づくりに取り組んでいる。姉妹の両親や親戚が運営資金や場所を提供、全面的にバックアップする。姉妹は9日までに4~12歳を対象とした一時預かり施設「侑遊(ゆうゆう)」を開所。7月には同施設で子ども食堂や学習支援を始める予定だ。(南部報道部・知念豊)

「ひとり親の子どもも親も支援したい」と話す金城里奈さん(後列左から2人目)と麻希さん(同3人目)姉妹。麻希さんの子どもたちも事業を応援している=7日、南城市大里

 麻希さん自身、5歳から小学6年生までの5人の子を持つシングルマザーだ。以前勤めていた飲食店では、子どもの病気で休まなければならないことが多く、居づらくなって退職するなど、ひとり親の苦労を経験してきた。

 そんな妹の奮闘を見て里奈さんが「子育てには支えが必要で、ひとり親とその子どもを支援する仕組みを作りたい」と事業を計画した。

 事業の運営に当たっては、4月10日付で一般社団法人「とみ会」を設立。法人名は祖母の大城とみさん(86)にちなんだ。姉妹にとってとみさんは、仕事で忙しい両親に代わり成長を見守ってくれた「ビッグママ」だからだ。

 とみさんは、12年前に亡くなった祖父重成さんの話をよくする。障がい者や仕事のない地元の若者を家に呼んでは、食事を与えていたという。姉妹は他人のために奔走する祖父母の影響を受け、「困っている人を永続的に支援する環境を地元の大里につくりたい」と力を込める。

 いまや各地にある子ども食堂だが、市大里と知念にはまだない。市児童家庭課の担当者は「大里での子どもの居場所づくり事業は大歓迎。国の助成金を活用して、市も活動を支援したい」と話す。

 「とみ会」は、看護師として働く里奈さんが代表理事、介護福祉士の資格を持つ麻希さんが副理事長を務める。運営資金200万円は両親が負担、施設の場所は親戚がアパートを提供するなど、家族・親戚ぐるみで姉妹の事業を応援する。

 一時預かりは麻希さんが常駐するほか、看護師の母や、保育園で勤めた経験のある伯母さんも協力を約束。麻希さんも保育士の資格取得を目指して勉強中だ。里奈さんは「安心して子どもたちを預けてほしい」と呼び掛けた。問い合わせは「とみ会」、電話098(955)7032。