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  • 政府が辺野古新基地の埋め立て承認取り消しを是正するよう指示
  • 代執行訴訟の和解条項に基づく手続きの一環
  • 和解から3日、協議再開前の指示に翁長知事「大変残念」と批判

 【東京】政府は7日、名護市辺野古の新基地建設をめぐる代執行訴訟での国と沖縄県の和解を受けて、翁長雄志知事に対して、埋め立て承認を取り消した処分は違法だとして是正するよう指示した。是正指示は和解条項に基づく手続きの一環だが、和解から3日、協議再開前の早期の指示に、翁長知事は「大変残念」と反発。知事は国の是正指示に従わず、国地方係争処理委員会(係争委)に審査を申し出る見込みで、再び法廷闘争に持ち込まれる見通しだ。

承認取り消しをめぐる今後の手続き

 是正指示は文書によるもので同日午後に石井啓一国土交通相が翁長知事宛てに郵送。15日までに埋め立て承認取り消し処分の取り消しを指示している。

 一方、防衛省は同日、沖縄防衛局長による翁長知事の承認取り消しに対する審査請求と執行停止の申し立てを取り下げた。県は関係文書を確認した上で8日にも抗告訴訟を取り下げる。

 菅義偉官房長官は記者会見で、「是正指示は裁判所の和解勧告に従って出した。お互いが確認したわけだから当然のことだ」と強調。その上で「(新たな訴訟の)判決が確定するまでに普天間飛行場の返還および埋め立て事業の解決に向けて協議する」と述べ、法的手続きと並行して県側と協議する考えを示した。

 是正指示は地方自治法に基づく手続き。指示に不服があれば、県は1週間以内に国の第三者機関の係争委に審査を申し出ることになっている。翁長知事は近く審査を申し出る見込みだ。

 その後、係争委が是正指示を違法ではないと判断し、県が不服なら1週間以内に是正指示の取り消しを求める訴訟を提起。逆に係争委が是正指示を違法と判断したにもかかわらず、国が期間内に指示の取り下げなど必要な措置を講じない場合、県は1週間以内に是正指示の取り消し訴訟を起こす。

 和解条項では、判決が確定するまでの間、国と県は「円満解決」に向けた協議を行うとしている。和解からわずか3日での是正指示は「辺野古が唯一の選択肢」とする安倍政権のかたくなな姿勢を鮮明にした格好で、「辺野古は認めない」とする県側との協議はかなり難航しそうだ。

 翁長知事は県庁で記者団に「(国は)誠意ある協議をしたいというような言葉も使っていた。入り口でこういう形になるのは大変残念な気持ちだ」と述べ、協議がないまま是正指示を出した国の対応を批判した。