第6回世界のウチナーンチュ大会を10月に控え、琉球料理研究家の山本彩香さん(80)=豊見城市=が、北米沖縄県人会の招きで9日に渡米し、ロサンゼルスの県人たちに沖縄伝統の味を伝授する。「長寿を守ってきた沖縄の食事をキャッチしてほしい。私が知っているだけのものは置いてくる」と意気込む。

山本彩香さんの「ふーいりちー」=「山本彩香の琉球料理『てぃーあんだ』」(沖縄タイムス社)より

ロサンゼルスで料理講習会を開く山本彩香さん=豊見城市

山本彩香さんの「ふーいりちー」=「山本彩香の琉球料理『てぃーあんだ』」(沖縄タイムス社)より ロサンゼルスで料理講習会を開く山本彩香さん=豊見城市

 昨年末に帰郷した同県人会元会長の当銘由洋さんに、料理講習会の講師を依頼されたのがきっかけ。2日間の講習会には、県人会関係者約70人が参加予定だ。

 メニューは現地の食材を見て考えるが、既に参加者からリクエストされているのが麩(ふ)を使った料理。「フーイリチーを食べてもらいたい。水気をしっかり取って強火でふわっふわに仕上げる。ちょっとした工夫でビチャビチャにならず、格段においしくなる」

 海外での講習会はドイツ、フランス、スウェーデンのヨーロッパ3カ国を回った2011年以来だが、ウチナーンチュに教える今回は、新たな使命感があるという。例えば同じ油を入れて炒める琉球料理でも、チャンプルー、イリチー、タシヤーの3種類がある。「豊かで奥深い沖縄の食文化を、ウチナーグチとともに伝えたい」。受講生は沖縄に来たことがない3、4世も含まれる。自身は明治生まれの養母の味を見よう見まねで受け継ぎ、一筋に守ってきただけに「私の代で途絶えさせてはいけないという思い。しっかり若者たちに残したい」と話す。