「海を壊すな」「新基地建設をやめろ」-。11日に始まった「5・15平和行進」。参加者計880人は中北部コースと南部コースの二手に分かれ、梅雨の晴れ間の強い日差しが照り付ける中、本土復帰46年の沖縄を歩いた。

米軍キャンプ・ハンセンのゲート前で基地撤去を訴える参加者=11日午後4時半すぎ、金武町金武(金城健太撮影)

手作りの横断幕を掲げて行進する韓国の子どもたち=11日午前9時45分、名護市辺野古

米軍キャンプ・ハンセンのゲート前で基地撤去を訴える参加者=11日午後4時半すぎ、金武町金武(金城健太撮影) 手作りの横断幕を掲げて行進する韓国の子どもたち=11日午前9時45分、名護市辺野古

 中北部コースの500人(主催者発表)は名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で出発式。山城博治実行委員長は「憲法が変わろうとする今、若者たちが戦場に送られることがないよう決意を固め、戦争への道を止めよう」とあいさつ。参加者は額の汗を拭いながら金武町の米軍キャンプ・ハンセンゲートまでの約17キロを歩いた。

 南部コースは380人(同)が那覇市の県民広場に集まり、ひめゆりの塔までの約19キロを行進した。

 12日は、読谷村役場から北谷町役場までの中北部基地コースと、平和祈念公園から南風原町役場までの南部戦跡コースに分かれて歩く。最終日の13日は宜野湾市役所から宜野湾海浜公園まで行進。午後1時半から同屋外劇場で開かれる「5・15平和とくらしを守る県民大会」に参加する。

平和な世界、心に浮かべ 基地見て考えたい/意見交換できれば

 中北部コースの参加者は午前9時40分、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前から金武町のキャンプ・ハンセンを目指して歩きだした。先頭集団の平松勇貴さん(28)=鹿児島県=は「ここが辺野古か」と、フェンス越しに基地を眺めた。「3日間歩いて、平和や基地はどうあるべきかを考えたい」と前を向いた。

 海外からの参加もあった。韓国水原市七宝山のフリースクールの生徒14人は、「ぬちどたから(命どぅ宝)」と書かれた横断幕を掲げた。小学6年生のイ・ヘチャンさん(11)は「沖縄の人が反対しているのに、米軍と日本が一緒に基地を造るのはなぜ」と不思議がる。教師のイ・ミョンギさんは「平和は自国だけでなく、他の地域でも大切。平和を分かち合うことの大切さを学んでほしい」と期待を込めた。

 「最近まで基地問題に関心はなかった」と話すのは、JA沖縄労組の具志堅良太さん(26)。勤務先の本島北部で「米軍ヘリ墜落のような事故が身の回りで起きたら心配」という農家の声を聞き、今回初めて参加を決めた。「県外から来た人と意見交換できれば」と意気込んだ。

 7回目の参加になる砂辺槙吾さん(26)=読谷村=は「行進する自分たちの姿を見てもらい、基地問題に感心が薄い人にも平和の大切さを感じてもらえれば」と汗を拭った。(北部報道部・山田優介、社会部・豊島鉄博)