【岩手県で松田麗香】岩手県大船渡市の仮設商店街「夢商店街」にあるライブハウスフリークスで9日、沖縄県出身の5人組バンド、オレンジレンジが無料のアコースティックライブを開いた。県内から抽選で招待された観客90人に「キズナ」や「上海ハニー」など8曲を披露。まだ寒さが厳しい被災地に少し早めの「夏の陽気」を届けた。

「以心電信」などヒット曲を披露したオレンジレンジ=9日、岩手県大船渡市・夢商店街内のライブハウスフリークス

 オレンジレンジが大船渡市を訪れるのは3回目。震災後、ボーカルのRYOさんがボランティアで市内の保育園を訪問したのをきっかけに、2011年9月からこれまでに15回、被災3県でライブを開いた。

 震災直後は被災者が求めている支援が何なのか分からず、選曲やトークの内容にも悩み続けたという。ボーカルのHIROKIさんは「5年たち、やっとお客さんと一緒になって楽しむ自然体のライブができるようになった」と話す。

 9日は、テレビでなじみのCM曲のセッションが突然始まったり、オレンジレンジの夏のヒット曲に合わせ会場全体でカチャーシーを踊ったりと笑いの絶えない1時間に。ボーカルのYAMATOさんは「この5年間で、行動することが大事だとあらためて気付かせてもらった。これからも被災地に音楽を届けていきたい」と話した。

 花巻市で被災し現在は盛岡市に住む佐々木美紅(みく)さん(21)、美穂さん(21)姉妹は「毎年被災地に通い続けてくれてうれしい。励まされる」と笑顔。「震災はいつか忘れられてしまうのではと不安になることもあるけど、ライブを見て前向きな気持ちになれた」と喜んだ。