涼しい室内で釣りを楽しめる釣り堀カフェが人気だ。その名も沖縄県糸満市大度の「CAFE de 釣り(カフェ デ ツリー)」。京都出身の店主・松岡ヒロさん(45)=豊見城市=が親戚の子のために釣り場を探した際、暑い、釣れない、トイレがない「三重苦」をした経験から思いついた。「家族で海遊びに親しむきっかけになれば」と願う。(南部報道部・堀川幸太郎)

「CAFE de 釣り」の店内。高級淡水魚・ホンモロコがくるくると泳ぐ釣り堀に面した12席で釣りを楽しめる=糸満市大度

ホンモロコの唐揚げ(手前)とプレートランチ(千円)。松岡さんは「釣れないという声はあっても、味に不満をいう人はいなかった」と笑う

CAFE de 釣りの場所

「CAFE de 釣り」の店内。高級淡水魚・ホンモロコがくるくると泳ぐ釣り堀に面した12席で釣りを楽しめる=糸満市大度 ホンモロコの唐揚げ(手前)とプレートランチ(千円)。松岡さんは「釣れないという声はあっても、味に不満をいう人はいなかった」と笑う CAFE de 釣りの場所

 ガラス戸越しに海を望むカフェ。約30席中、縦約2・4メートル、横約2・8メートルの四角い特注釣り堀沿いの12席が千円で40分、釣りを楽しめる。中で泳ぐのは淡水の高級魚・ホンモロコ約千匹。餌は、ちくわやハムなど。1ミリほどにちぎって針に付け、魚がついばむのに合わせて竿(さお)を引くと、うまく釣れる。1人10匹まで唐揚げで味わえる。

 「100%釣れるとは限りません」と、テーブルの案内板に記した松岡さん。店は那覇から車で片道約40分。「わくわくして来て、釣れた、釣れなかった、と帰りはおしゃべり。車中の家族だんらんも釣りのうち」と語る。

 もともとは釣りが「好きでも得意でもなかった」という松岡さんが開店したきっかけは5年ほど前。当時、幼稚園児だったおいに釣りに行きたいと請われ、凝り性の松岡さんは入念に下見した。本島南部の漁港で釣り糸を垂れたが、約2時間で1匹も釣れない。しかも暑い。子連れでテトラポットの上を歩くと考えると怖い。手洗いもない。

 「同じ思いをしている親は多いのでは」。気軽に釣りを楽しめる場づくりの着想を得た。実際に動き始めたのは昨春。本土を見て回り、魚は最大12センチほどと小ぶりなホンモロコと決めた。課題は遠い沖縄に運んでも元気さを保てるか。試行錯誤を重ねた今は1匹も死なずに届く。昨年12月に開店した。

 松岡さんの故郷は海がない京都・嵐山。「ここで釣りを始めた子が沖縄の海に親しんでくれたらと思う。皆に釣ってもらえるように頑張りますから」とほほ笑んだ。

 糸満市大度397の1。営業は午前10時半~午後8時。釣りは午後7時まで受け付けで土日祝日は要予約。平日不定休。駐車場8台。電話098(997)3333。