環境省は17日、西表島周辺海域で、生きたサンゴが海底を覆う割合を示す「被度」50%以上のサンゴの分布が全体の0・1%にまで減少していると発表した。同省は、2016年に発生した大規模なサンゴの白化現象の影響とみている。石垣島周辺海域や国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」でも分布面積が少ない傾向が続いており「回復傾向が見られない」と懸念を示した。

何らかの原因で死んだサンゴ=2018年1月、西表島西岸(環境省提供)

何らかの原因で死んだサンゴ=2018年1月、西表島西岸(環境省提供)

 調査は海水温の上昇に伴う白化現象を受け、現在のサンゴ分布を把握する目的で実施した。同省はサンゴの白化後の状態が安定した16年12月以降の衛星画像データなどを用いて、サンゴ礁の分布図を作製。17年12月から今年1月にかけて潜水、目視で観察した。

 西表島周辺海域で確認された被度50%以上のサンゴは枝状ミドリイシで、全体の0・1%に当たる2ヘクタールに分布。被度50%以上のサンゴの分布面積は1991年の5・5%、2008年の4・4%から減少した。石垣島周辺海域では1・5%、石西礁湖では1・4%だった。

 県サンゴ礁保全推進協議会の中野義勝会長は、西表島周辺海域での結果を受けて「予想を超えた速度でサンゴ群集の劣化が進んでいる」と生態系への影響を危惧。きめ細かい対策が必要とした。

何らかの原因で死んだサンゴ=2018年1月、西表島西岸(環境省提供)