中国人観光客が日本でレンタカーを借りる際に使う国際運転免許証の中に、不正に取得されたものが含まれている可能性が浮上し、業界は対策を取り始めている。ただ不正なものだったとしても、本物かどうかを判断できる材料はなく、対応に苦慮している。(社会部・岡田将平、徐潮)

出発前、外国人観光客に注意点などを説明するレンタカー会社のスタッフ=18日、豊見城市瀬長のルフト・トラベルレンタカー

 ルフト・トラベルレンタカー那覇空港店(豊見城市)では、昨年9月以降、中国人が窓口でフィリピンの免許証を提示するケースが数件あったが、不審な点に気付き、貸し出さなかった。滞在歴を確認しようと「フィリピンに行ったことがありますか」と尋ねると、反応がしどろもどろになったり、「直接自分で手続きしたわけではない」と話したりしたという。だまされたという様子で、電話をかける人もいた。

 問題の広がりを受け、全国で展開するタイムズカーレンタルは4月下旬からチェック体制を強化。国際運転免許証の発行国と国籍が違う場合は、発行国の国際免許取得に必要な渡航歴を満たしているか確認するようにしている。

 県レンタカー協会(那覇市)は3月、レンタカーの窓口で客に渡せるように「不正な国際運転免許証の疑いがある場合には、レンタカーの貸し渡しを断ることがある」とする文書を加盟する業者に配布した。

 ただ、協会の担当者は「免許証の真偽を確認するすべはない」と語り、対応に苦慮しているのが現状だ。中国のパスポートを持っていても、韓国などに滞在して取得された正規の国際運転免許証を持っている場合もあり、「『中国の人をみんな疑いなさい』ということもできない」。

 全国レンタカー協会の担当者も「免許証が正しいかどうかの判断は、そもそも業者には求められていない」と指摘する。

 県内の大手旅行会社、沖縄ツーリスト(OTS)の中村靖副社長は「日本と中国が協定を結び、中国人客もレンタカーの利用ができるようになったらいい」と提言。一方で、渋滞や事故も気になるとして、「できるだけレンタカーを使わなくても楽しめる沖縄を目指したい」と語った。