道路や交差点近くなど沖縄県内5カ所にある「ソニー坊や像」。ソニーの沖縄総代理店「電波堂」創業者の故新川唯介さん(1989年没、享年70歳)が建てたとされる。孫の紀々(きき)さん(42)=那覇市=が今、「沖縄ソニー坊やプロジェクト」を立ち上げ、地域で長年愛されてきた像の歴史を探る取り組みを始めている。(中部報道部・大城志織)

ペンキを塗り直す前のソニー坊や像=うるま市安慶名(新川紀々さん提供)

ソニー坊や像の再塗装に汗を流した(右から)須藤健太さん、新川紀々さん、須藤香代子さん、大田武男さん=2日、うるま市安慶名(新川紀々さん提供)

ペンキを塗り直す前のソニー坊や像=うるま市安慶名(新川紀々さん提供) ソニー坊や像の再塗装に汗を流した(右から)須藤健太さん、新川紀々さん、須藤香代子さん、大田武男さん=2日、うるま市安慶名(新川紀々さん提供)

 ソニー坊やは、ソニーが週刊誌の漫画をモデルに仕立てたイメージキャラクター。像は1960年代、地域の交通安全を願い、新川さんが県内30カ所以上建てたという。現在は本部町謝花、うるま市安慶名、宜野湾市野嵩、西原町兼久、糸満市名城の5カ所で確認され、沖縄にしかないとみられる。

 プロジェクトのきっかけは紀々さんが、祖父を見取った医師から「社会貢献に尽力した人柄に引かれた」として祖父についてのコラムを書きたいと相談を受けたこと。コラムの資料として、祖父が掲載された雑誌の記事を収集するうち、祖父が建てたというソニー坊や像には、ファンがいることを知った。

 祖父に代わってファンへお礼を伝えたいとの思いから4年前、那覇市で像について語る会を開催。参加者を中心にグループを結成し、現存する各地の像を修復したり、過去に撮影された写真を集めたりしている。

 グループの4人は2日、うるま市安慶名にあるソニー坊や像のペンキを塗り直した。約8時間かけて像はぴかぴかに。「資料が少なく、何のためにいつできたのかよく分からないミステリアスな所も魅力的」と話す須藤健太さん44=豊見城市=は、妻の香代子さん46と共に汗を流した。

 本部にある像を季節ごとに衣替えしている大田武男さん57=本部町=は「きれいにすることで多くの人が感心を持ってくれたら」と笑顔を見せた。

 紀々さんは「まずは現存する5体の保存に力を注ぎたい。かつては何体あったのか歴史や足取りを調べたい」と意気込む。夢は新たなソニー坊やを建てることだ。プロジェクトはソニー坊や像に関する情報を集めている。連絡先はホームページ「公式☆沖縄ソニー坊やプロジェクト」内のメールアドレスか、電話070(6593)2259(須藤さん)まで。