「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きてるんだ!」。かの有名な青島刑事の名言がよぎる1本。

「ロープ 戦場の生命線」

 1995年、停戦直後のバルカン半島のある村で井戸に死体が投げ込まれ、生活用水が汚染されてしまう。水を販売し、ひともうけしたい犯罪組織の仕業だった。国際援助活動家“国境なき水と衛生管理団”は、その死体を引き上げるためのロープを探し、紛争地帯を命がけで奔走する。

 国境なき○○団の人々はすごい。世界平和のために身を削り、惨状に心を痛めながらも、自らの信念のもと、活動を続けている。しかし、武器も持たず、平和を叫べど、現地ではよそ者扱い。感謝もされず、「善意」と「偽善」の間で揺れる。そして雇い主の国連は、体裁ばかりで当てにならない。尊いだけではない彼らの、超過酷な現場にスポットを当てた名作。(桜坂劇場・下地久美子)

◇桜坂劇場で26日から上映予定