那覇市にある世界遺産で国指定特別名勝の「識名園」で、順路見学中の来園者のけがが続き、同園や市が注意を呼び掛けている。

来園者が滑って骨折した事故を受け、立ち入りを制限している育徳泉=22日、識名園

 識名園を所有する那覇市によると4月、団体ツアーで訪れた70代の女性が足場の悪い石畳の階段を上る際に、岩に気付かず、頭部をぶつけて出血し、搬送された。別の日に訪れた50代男性は石畳の緩い坂道の側溝の段差で足をひねり、捻挫を再発し、救急車で運ばれたという。

 同園は2017年度に約7万2千人が来園。救急車を呼んだ事故は過去3年で、今回の2件含めて3件。

 市文化財課によると、識名園は文化財のため、「現状維持が基本で、スロープ設置や岩を削るなどのハード面の改修は難しい」と説明。安全対策では、雨天時に滑りやすい石階段や赤土の通路にはござなどを敷く、危険ポイントにスタッフが立って直接注意を呼び掛けるなど、ソフト面での対応を進める。

 市担当者は、今後ホームページなどで危険箇所を示したマップの公表や、滑りにくい靴での来園呼び掛けなども検討していくとした。