子どもたちの身近にある便利な道具だからこそ、トラブルに巻き込まれたり、生活の乱れにつながることのないよう、適切な使い方を考えてもらう取り組みが重要だ。

 沖縄市教育委員会、同市PTA連合会など市内の教育関係4団体が、小中学校の児童・生徒にスマートフォン(スマホ)や携帯電話の使用ルールを親子で話し合う運動を展開する「おきっこ共同宣言」をした。

 共同宣言は、(1)「お」親子で設定!フィルタリング!(2)「き」危険だよ!知らない人とのコミュニケーション!(3)「つ」使うのは1日1時間以内!寝る2時間前まで!(4)「こ」個人情報、悪口を書き込まない!-の四つのルールを呼び掛ける内容だ。

 共同宣言を受け、副読本を作成・配布するほか、こども議会や生徒会活動などを通して、意識を高めてもらうという。市教委は「上から押し付けるのではなく、親子で適切な使用を考えるきっかけにしたい」と意図を話す。

 確かに、どれだけ立派なルールを作っても、当事者である子どもたちが、なぜこのようなルールが必要なのか、ネットに潜む危険性を含めて理解しなければ浸透するのは難しい。自分たちの問題として主体的に考えてもらい、トラブルに遭った場合は周囲の大人に相談できる態勢を整えることが必要だ。

 県内では、浦添市青少年健全育成市民会議なども、児童・生徒に「スマホ・携帯電話の利用は夜10時まで」と呼び掛けている。このような地域ぐるみの取り組みの広がりに期待したい。

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 スマホの普及に伴い、子どもたちへの深刻な影響が指摘されている。

 厚生労働省研究班が2013年に公表した全国の中高生のインターネット使用実態調査で、ネット依存が強く疑われる生徒が8・1%(推計約51万8千人)に上った。

 総務省の14年の調査では、休日にスマホでネットを利用する時間は、10代が約3時間15分と全世代の中で最も長かった。

 スマホを長時間使用した結果、視力の低下や肩こりが生じたり、睡眠障害で学校の遅刻・欠席、学力低下などにつながることがある。

 スマホなどの画面から出る青色光(ブルーライト)を夜間に浴びると、体内時計が狂い、睡眠の質が低下することも懸念されている。

 会員制交流サイト(SNS)が友人関係に影響し、トラブルになったり、常に連絡を取り合わなければ不安になる「きずな依存」も問題化している。性犯罪などに巻き込まれる懸念もある。

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 今の子どもたちは、物心ついたときからインターネットがあり、スマホの便利さを無自覚に受け入れている。それ故に、便利さの裏側にある依存性などの影響が見えにくいようだ。

 だからこそ周囲の大人たちが上手な付き合い方を共に考えたい。進学・進級などの新たなステップを前にした今の時期こそ、親子であらためてスマホの使い方を話し合ってほしい。