【東京】沖縄県と政府は23日、名護市辺野古の新基地建設をめぐる代執行訴訟の和解成立後初となる「政府・沖縄県協議会」を首相官邸で開き、和解条項の内容を協議するための作業部会を設置することで合意した。来月にも初会合が開かれる見通し。ただ、新基地建設に対する双方の主張の隔たりは大きく、議論は平行線だった。

政府・沖縄県協議会で握手する菅官房長官(左)と沖縄県の翁長雄志知事=23日午後、首相官邸

 協議会は、和解条項にある「円満解決に向けた協議」の初会合の位置付け。翁長雄志知事が政府に「辺野古が唯一の解決策」とのかたくなな固定観念にとらわれずに協議を進めるよう求めたのに対し、菅義偉官房長官は会談後の記者会見で「辺野古が唯一」と強調するなど、双方の対立は激しいままだ。

 新設される作業部会は、政府側から杉田和博官房副長官と法務省訟務局長、県側は安慶田光男副知事と知事公室長らで構成。県側は議事録の作成と公開を要望した。

 また、県側は米軍普天間飛行場の5年以内の運用停止について、辺野古移設と切り離して早急に実現するよう求めた。政府側は辺野古移設への地元の協力が前提とする従来通りの考えを示した。

 また、20年前に日米合意された北部訓練場の過半の返還の実現に向けて、政府側はヘリパッド新設に反対する市民らの違法駐車の排除への協力を要請。翁長知事は道路法に基づいて文書指導する方針を示唆したが、強制排除には否定的な考えを示した。国と県、宜野湾市でつくる普天間飛行場負担軽減推進会議は存続させることを確認した。

 翁長知事は、13日に那覇市内で起きた米軍人による暴行事件について抗議。菅氏ら関係閣僚らから謝罪と再発防止、綱紀粛正に取り組む考えが示されたという。

 会議にはほかに、政府側から中谷元・防衛相、島尻安伊子沖縄担当相らが参加。冒頭以外は非公開で約40分間行われた。