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  • 沖縄で高級マンションが争奪戦になるほど不動産市場が活況
  • 県外からの移住や企業進出、運用目的の購入が高騰に拍車
  • 「都市部では県民の手が届かない価格になっている」と懸念も

 沖縄県内の人口・世帯数の増加や好調な観光を背景に、県内の公示地価が3年連続で上昇した。関係者によると、県内の不動産取引の相場は2013年以降、都市部を中心に上昇を続けている。13年当時、那覇市内で1室1億4千万円に上る高級マンションの販売では6世帯が応募し、購入者を抽選で決めたという。昨年は、同市首里の約180平方メートルで約2千万円の住宅用地が売り出し当日に契約が成立するなど最近の不動産市場の活況を示す取引が相次いでいる。県外からの移住や企業進出による住宅需要の高さが要因に挙げられる一方、運用を目的にしたマンション購入が拍車を掛けている。

 大京穴吹不動産の担当者によると、5年ほど前までは800~900戸で推移してきた年間マンション販売戸数はここ2~3年で約1・5倍に増加。建築費は1・3倍ほど上昇したにもかかわらず「マンションはよく売れている」という。

 約3年前に完成した那覇市の高級ツインタワーマンション「リュークスタワー」では居住目的のほか、運用目的で購入する県外在住者が少なくなかった。複数の不動産関係者は「リュークスの販売を機に、県内で運用目的の購入が始まった」と指摘する。

 ことし5月末に完成予定のミルコマンション県庁前(販売全52戸)は2014年夏前の販売開始から3カ月で完売。沖縄を訪れず、ホームページだけで判断して、3千万円台の部屋を買った県外在住者もいるという。

 運用目的では、那覇市内の1室3千万~4千万円台のマンションで4室を同時購入し、それぞれ月額家賃20数万円で賃貸するオーナーもいる。不動産鑑定士の高平光一氏は「転勤族は会社から補助があるため20万円台でも需要があり、収益が出る」と述べた。

 住宅用地の取引も活況だ。ハウスドゥ!首里店によると、人気が高い那覇市首里の住宅用地価格はこの1年で1平方メートル当たり1万~1万5千円上昇、1平方メートル当たり約10万~15万円。担当者は「土地が売りに出ることが少なく、常に待ちの状況」という。

 高平氏は「都市部では需要が集中し、県民の手が届かない価格まで高騰した。県民の購入意欲の抑制につながらないか」と懸念を示した。