【南城】4月に福岡県で開かれたパワーリフティングの第3回九州選手権大会マスターズ3(60代)93キロ級で、盛龍也さん(59)=南城市知念具志堅=がトータル335キロを挙げて優勝した。盛さんは昨年かかった病気を妻のたかこさん(59)と二人三脚で乗り越えての優勝に「治療や練習など支えてくれた妻のおかげ。次は全国優勝を目指す」と話した。

瑞慶覧長敏市長(左)に九州大会優勝を報告した盛龍也さん(中央)と妻のたかこさん=16日、南城市役所玉城庁舎

 盛さんはこれまでに全国大会で11回の優勝を誇る。そのうち全日本実業団選手権大会では、2016年までにマスターズ2(50代)105キロ級で5連覇を果たしており、昨年も6連覇を目指していた。

 だが昨年10月、急に左肩が痛み出し、高熱が出る異変に襲われた。あまりの痛みで気を失うこともあった。たかこさんにせかされ、病院で診察を受けたところ、細菌が体内に入る「化膿(かのう)性または結核性の関節炎」と診断された。医師には「あと数時間遅かったら命が危なかった」と言われ絶句したという。緊急入院して30針を縫う手術を受けた。大会直前の出来事で出場を逃し、6連覇の夢はついえた

 入院は2カ月に及んだ。退院後の今年2月、左肩に痛みが残る中でトレーニングを再開したが、バーベルを握る左手に力が入らなかった。たかこさんが体を支えたり、一緒にバーベルを持ったりして協力して練習を続けると、徐々に記録も伸びた。九州大会で105キロ級の標準記録310キロを超える成績で優勝をもぎ取り、全国大会出場の資格を得た。

 盛さんは16日、市役所玉城庁舎を訪れ、瑞慶覧長敏市長に優勝を報告。瑞慶覧市長は「病気を克服しての優勝は並々ならぬ努力のおかげ。これからも頑張ってください」とエールを送った。

 盛さんは10月の全日本実業団選手権で2年ぶりの優勝を目指し、練習を積んでいる。「私の中では連覇が途切れたとは思っていない。七転び八起きで力を尽くすだけ」と笑顔を見せた。