かりゆしウエアの年間製造枚数がここ数年、45万枚前後で伸び悩んでいる。夏場の軽装「クールビズ」の定着や、沖縄県内でのMICE(国際会議や報奨旅行)の増加による県外客需要などで過去最高の49万枚に達した2014年をピークに、15年以降は横ばいで推移。沖縄県衣類縫製品工業組合は8割超を占める県内市場の充足感や県外への訴求力低下などを背景に挙げる。安価な海外産衣類もあふれる中、選ばれる商品開発力やブランド力を身に付けようと、企業の経営高度化に力を入れる方針だ。 (政経部・島袋晋作)

 かりゆしウエアの生産枚数は、沖縄サミット開催の2000年に10万枚を突破。リーマンショック後の景気低迷でいったん落ち込んだが、10年から再び増加、13年には初の40万枚を突破した。その後もデザインやブランド、素材の多様化で需要を喚起。MICEの増加で県外客需要も取り込み、14年は49万3035枚と過去最高を更新した。

 ただ、翌年の15年は44万3803枚、16年45万204枚、17年44万3207枚と45万枚前後で伸び悩んでいる。

 同組合の伊良波勲事務局長は、県内での充足感や、県外では普段のファッションとのギャップ、省エネ製品の普及などによる訴求力の低下などが考えられると指摘する。

 これまで、6月1日の「かりゆしウエアの日」に合わせて閣僚が着用してPR。イベントも通して普及運動が繰り広げられてきた経緯がある。

 ただ、市場への供給がある程度進み、海外産のブランド商品もあふれる中、競争力を高める必要性に迫られている。

 伊良波事務局長は「数ありきではなく質やデザインを追う時代だ」と分析。顧客のニーズを捉えた訴求力のある商品開発が必要だと言う。

 この点、県内スーパーでは幅広いシーンに合う商品をそろえたり、伝統織や機能性で付加価値を付けた商品を販売したりと、市場に変化も出てきている。

 同組合は会員企業のさらなるレベルアップを図り、増加する外国人観光客も含めた需要を一層取り込もうと、6月からワークショップ形式の研修会を実施する。