【東京】戦没者の遺骨収集を「国の責務」として位置付け、収集を促進する戦没者遺骨収集推進法が24日の衆院本会議で全会一致で可決され、成立した。厚生労働省は成立に伴い、身元を特定するDNA鑑定の対象範囲を広げ、2016年度の早い時期に沖縄戦の戦没者から実施する方向で検討を進めている。

 遺骨収集は2016年度~24年度を「集中実施期間」と規定し、国が基本計画を策定。遺骨収集施策の推進を図る。

 条文は「国は戦没者の遺骨収集の推進に関する施策を総合的に策定し、確実に実施する責務を有する」と明記。収容された遺骨の鑑定に関する体制整備のほか、情報収集や遺骨の送還作業などを担う法人を新たに指定することを規定している。

 身元特定のためのDNA鑑定の対象拡大で、厚労省は遺留品がなくても部隊記録などの資料により、ある程度、戦没者が特定できた場合に当該戦没者と関係すると思われる遺族の中で、希望する場合はDNA鑑定を実施する方針を示している。

 付帯決議では、戦没者の遺骨から抽出したDNA情報のデータベース化に関し「できるだけ多くの身元を特定し遺族に引き渡せるよう、遺族からの幅広いDNA検体の提供の仕組みについて研究すること」を求めている。

 法案は昨年の通常国会で衆院を通過していたが、参院で継続審議となっていた。今国会で施行日と集中実施期間が修正され、先月24日に参院を通過していた。