マイカー通勤が多い沖縄県名護市職員の間で、「駐車難民」が増えている。今年に入り周辺の公共施設の利用者から市職員の駐車に苦情が相次ぎ、4月から市が職員の駐車禁止を徹底したため。一方、市役所周辺の民間駐車場や、市内を周回する公共交通機関が少ないことで代替策は見つからない。市も抜本的な対策を打ち出せず頭を抱えている。(北部報道部・城間陽介)

約70台が駐められる「21世紀の森体育館」駐車場は、施設利用者以外の駐車も多く苦情が相次ぐ=21日

 市職員は1170人(非正規含む)。市総務課によると570人の正職員のうちバス通勤を申告するのは1人。自転車通勤者には手当を支給するが、利用は約40人にとどまる。

 マイカー通勤が多い背景には、市内を周回する路線バスなど公共交通機関が少ないことがある。

 市が認める唯一の職員駐車場は、市役所の道向かいにある市民会館駐車場。利用は早い者勝ちのため、30代男性職員は毎日始業より30分早く出勤し、駐車するという。朝夕の子どもの保育園送迎に車は必要で、民間駐車場を探すが見つからない。

 その市民会館も月の3分の1はイベントで駐車禁止に。男性は「そんな日は、車で子どもを送った後、家にいったん帰ってバスか徒歩で通勤する」と話す。

 非常勤の20代女性も市民会館を当てにする。しかし満車で駐車できない日も。「職場に遅刻すると連絡を入れ、徒歩で20分離れた公共施設に駐車する。禁止されているけど」とばつが悪そう。周辺住宅街へ路上駐車する人もいるといい、「市は駐車場の確保や、公共交通機関の整備など対策をしてほしい」と話した。

 これに対し市の担当者は「近くに広い土地があれば市が借り上げ駐車スペースを確保できるが、そんな土地は見当たらず現状は厳しい」と説明する。「職員が大変なのも分かるが、市民に迷惑となる駐車はしないでほしい」と呼び掛けた。