渡り鳥ベニアジサシの国内最大の繁殖地とされる沖縄県渡嘉敷村のチービシ3島の一つ、ナガンヌ島でアジサシ類が繁殖期を迎えつつある。30日、島ではベニアジサシやマミジロアジサシ、コアジサシが飛んでいるのが確認できた。

ナガンヌ島の上を飛ぶマミジロアジサシ=30日、渡嘉敷村

 3島は県指定の鳥獣保護区。特別保護地区となっているナガンヌ島の両端は人の影響を避けるため、立ち入りが制限されているが、この日は島内で開かれた行政や専門家、観光業者らによるアジサシ類保全の連絡会議の参加者と、報道陣も保護地区に入った。

 一行は、ベニアジサシ8羽ほどやマミジロアジサシ40羽以上を確認。産卵場所を探している段階で、昨年同時期よりも数は多いという。繁殖期が早めのコアジサシが約10日前に産み落としたという卵もあった。

 県自然保護課や山階鳥類研究所の尾崎清明副所長によると、同島で確認されたベニアジサシの巣の数は1980~90年代には多い時で2千ほどだったが、2001年に島に仮設ビーチがオープンすると、翌年は繁殖が見られなかった。近年、繁殖数は回復傾向にあるという。

 尾崎副所長は「観光と鳥の共存を図っていける島になってほしい」と話していた。