自分の畑でヤンバルクイナの卵を保護した沖縄県国頭村鏡地の上原耕造さん(67)が29日、村安田にある環境省ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設で、ふ化した生後4日のひな2羽と初対面した。黒い羽毛に覆われ、よちよちと歩き回るひなを見た上原さんはデレデレ。「かわいいねー」と目を細めた。

人工ふ化で生まれたヤンバルクイナのひな=29日、国頭村安田・環境省ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設

ヤンバルクイナの卵を保護した状況を語る上原耕造さん

人工ふ化で生まれたヤンバルクイナのひな=29日、国頭村安田・環境省ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設 ヤンバルクイナの卵を保護した状況を語る上原耕造さん

 上原さんは4日夕方、同村奥にある自分の畑で草刈りをしていたところ、ヤンバルクイナの卵4個を見つけた。「初めて見る卵だったけど、ハブのものではない。この辺でよく鳴いているのはヤンバルクイナなので、ヤンバルクイナの卵に間違いない」と思い、環境省やんばる野生生物保護センターに連絡した。

 翌日、現場に駆け付けた同センターの職員はしばらく巣を観察した上で親鳥が戻らないと判断し、同施設で保護。25日に2個の卵がふ化した。

 ひなには青汁の粉やカルシウムなどを混ぜたトキ用のエサが与えられ、すくすくと成長している。上原さんは「とてもかわいくて、自分に『ありがとう』と言っているように見えた」とほほ笑んだ。

 同施設は2009年、ヤンバルクイナの繁殖を目的に開所し、約90羽が飼育されている。ヤンバルクイナへのストレスや感染症を防ぐため、一般公開はされていない。