子どもの貧困と学力の問題を考えるシンポジウム(主催・県民間教育研究所)が27日、那覇市の沖縄大学で開かれ、大学教員や学校関係者が実態報告。子どもの話を共感しながら聞くことのできる支援者の重要性など、ケアに必要な視点を話し合った。教育や福祉関係者、学生ら約90人が参加した。

意見交換するパネリスト=27日、那覇市・沖縄大学

 琉球大学の上間陽子准教授は性風俗業界で働く若者の実態調査を報告。10代で仕事を始め、出産、離婚後に生活のため再び風俗産業に戻った女性など複数の事例を紹介し「多くが幼いころから貧困、ネグレクト、暴力などの家族の困難を抱えているが、学校では怠けや不真面目と捉えられている」と指摘。風俗業界で働くこと自体を問題視する風潮に対しては「注意が必要だ」とし、「問題は多様であり、個別ケースに即した対応が必要。支援者の向き合い方が問われる」と強調した。

 県教育委員会のスクールソーシャルワーカー、崎原美智子さんは困窮世帯の不登校生徒を支援した事例を紹介。「先生たちが学習保障に力を注げるよう、福祉的な仕事を分業するのが有効だ」と説明した。

 小学校教諭の木本邦広さんは子どもの貧困問題について「学校が果たすべき役割は重要だと痛感している。どんな学力が必要かを考えながら、どの子もこぼれさせない努力を続けていきたい」と話した。