福島の被災地の子どもたちを祖父の故郷・沖縄県の慶留間島に招待する「げるまキャンプ」を、2012年から続ける知花くららさん。慶留間や阿嘉のビーチで子どもたちと一緒にはしゃいだ。「沖縄の自然の中で自由に遊んでほしい」とほほ笑みながら、福島への思いを聞いた。(聞き手=南部報道部・知念豊)

「沖縄の自然を、思い切り楽しんでほしい」と話す知花くららさん=5月30日、座間味村阿嘉・北浜ビーチ

 ―キャンプを始めたきっかけは。

 「東日本大震災直後、福島で出会ったお母さんから『今は子どもを外で遊ばせていない』と聞いて驚いた。放射能に注意を払い、これまで遊んでいた公園にも行けないという話だった。子どもたちには何にも気にせず遊んでほしいと。祖父の出身地・慶留間のきれいな海で楽しんでもらえたらと思い、始めた」

 ―キャンプ中の子どもたちの様子は。

 「今まで海に触れたことがないという子どもたちもいた。『ママ、この海は入っていいの?』と。『この海は触ってもいいの』と聞いてから海に入る。その言葉を聞いたとき、胸が痛かった。ただ、子どもたちは基本的に元気。みんな日焼けするまで海遊びを楽しんでいる」

 ―福島への思いは。

 「震災からの復興ってすごく大切で、以前の暮らしを取り戻してみんなが元気になるのはいいこと。ただ、福島の場合は食べ物のことや子どもの遊び場などに不安を抱いている人たちもまだまだいるのに、不安を口に出しづらい雰囲気になっている。キャンプは1週間と短いが、手放しで楽しんでもらえたらいいなと思う。お母さんたちの声がある限り、キャンプを続けていきたい」