沖縄戦で戦場に駆り出された21学徒隊の状況や証言を視聴できる沖縄県事業の運用が28日、始まった。スマートフォンやタブレット端末などを使い、県のインターネットサイトや、各学徒隊ゆかりの場所などに立てた戦跡案内板のQRコードからアクセスする仕組み。平和学習などに活用してもらうため、県内の小中高513校をはじめ、修学旅行で訪れる県外の学校には事業を案内する印刷物を配布していく。

21学徒隊の証言や動画が視聴できる県のサイト(左)と、QRコードが記された案内板=那覇市泉崎の県民広場

 一括交付金約1100万円を活用し、県サイトでは学徒隊の動員から撤退、解散までの経緯や証言記録を基に作成した動画260本を配信。「沖縄戦継承事業」のキーワードでネット検索できる。

 QRコード入りの案内板は、沖縄師範学校男子部が動員された第32軍司令部壕付近(那覇市)や、ひめゆり学徒隊が看護に走り回った沖縄陸軍病院南風原壕群20号(南風原町)、旧制中学の後身校にあたる高校など本島と宮古島、石垣島の計55カ所に置く。

 一方、外国人観光客らに沖縄戦を伝えるため、糸満市の県平和祈念資料館では今月から、展示内容を多言語化している。一括交付金約3千万円を使い、常設展示室内の計35カ所に5カ国語(日、英、中、韓、スペイン)の説明が入力されたタブレット端末を、室外にダイジェスト版を3台設置。音声ガイダンス機器も50台導入し、仏、伊、独、アラビア、マレーも含めた10カ国語に対応する。