鉄軌道の導入を検討する第4回沖縄鉄軌道技術検討委員会(兵藤哲朗委員長)が29日、那覇市内で開かれ、那覇-名護間を1時間以内で結ぶ総延長60~67キロの4ルート案を了承した。4月に開かれる二つの委員会の審議を経て、県民から意見を公募。夏ごろから各ルート案の比較検討に入り、年内の確定を目指す。翁長雄志知事が計画を最終決定する。

鉄軌道ルート案

各ルートで駅を置く予定の市町村

鉄軌道ルート案 各ルートで駅を置く予定の市町村

 計画の決定後は、事業主体の決定や環境影響評価などを経て、2020年の着工を想定している。

 ルート案は、人口や自動車交通量などを勘案し作成。全ての案で那覇-浦添-宜野湾を通る。その後、中・北部はルートによって、西側と東側に分かれて名護まで北上する。

 県は速度や乗客数の観点から、導入する交通システムを「小型鉄道」「モノレール」「LRT(次世代型路面電車)」などで想定。線路は高架か地下への設置を検討する。

 各駅と地域や観光地を結ぶバスなど、鉄軌道が通らない地域への交通アクセスを補う「フィーダー交通」のルート案も示された。

 特に、金武-恩納(北部)、中城-北中城(中部)や、大型MICE施設を建設する西原、与那原などへのアクセス確保が課題となる。

 四つのルート案は、採算性や県土の均衡ある発展、環境への影響などの指標を基に評価を算出する。これと並行して県民の意見を募り、集まった意見を鉄軌道関連の委員会で集約。夏ごろにルート案の絞り込みに入る。案が決まれば、駅や線路の整備主体と、開業後の運営主体の検討に入る。

 採算性を高めるため、初期整備を県や国が担い、民間が車両を保有して運行や運営をする公設民営型の「上下分離方式」や、全て民間が担う「上下一体方式」の両方を視野に入れて経営の枠組みを協議する。