沖縄県酒造組合(玉那覇美佐子会長)が29日発表した2015年の泡盛総出荷量(アルコール度数30度換算)は前年比3・9%減の1万9247キロリットルとなり、11年連続で減少した。若者のアルコール離れなどの長年の課題を克服できず、16年ぶりに2万キロリットルを割り込んだ。同組合は、15日に発表された泡盛製造業等振興対策検討委員会の提言を受け、県とともに振興策や成長戦略を策定し、総出荷量増加を目指す。

11年連続で出荷量が減少した泡盛(沖縄観光コンベンションビューロー提供)

 県内向け出荷量は4・3%減の1万6368キロリットル、県外向けは1・4%減の2879キロリットルとどちらも落ち込んだ。総出荷量はピークの04年に比べ、3割減少した。

 同日、沖縄県庁で会見した玉那覇会長は「極めて深刻に受け止めている。業界が一丸となり、危機を脱したい」と話した。

 同組合は、県の支援などを受け、県内外でプロモーション活動を展開し、観光客を対象にした酒造所見学ツアーなども実施している。県内では人口と観光客の増加や、景気回復が続き、経済環境が好転する中、思うような成果につながっておらず、減少に歯止めがかからない状況だ。

 又吉良秀専務は、アルコール離れが指摘される若者や女性の需要を取り込めていないとし、「炭酸割りやカクテルなどの多様な飲み方を提案していきたい」とした。

 検討委員会は昨年10月、需要拡大策などがないまま減少傾向が続くと、15年度から10年間で総出荷量がさらに4割減少すると試算。総出荷量増が喫緊の課題となっている。

 検討委員会は、経済界や行政、大学などで構成し、幅広い視点で業界の課題を議論する泡盛振興協議会設立や「泡盛体験館」の整備などを提言している。

 又吉専務は「産官学、消費者も加え、幅広い意見を取り入れながら、出荷増を目指したい」とした。