2018年(平成30年) 6月24日

大弦小弦

[大弦小弦]小禄、豊見城、沖縄水産を率い…

 小禄、豊見城、沖縄水産を率い、沖縄高校野球の礎を築いた故栽弘義監督はメモ魔だ。練習や試合中、ユニホームの尻ポケットに差した大学ノートに気付きを書き留めていた

▼1990年8月21日、沖水対天理の甲子園決勝。おそらく試合前に書いたであろうページには、八つの注意事項が並ぶ。〈うんと短く持って振る〉〈明るく伸び伸びと〉のほか、〈佐伯先生と高野連の御恩〉とある

▼日本高野連の故佐伯達夫元会長は「戦争で打ちひしがれた沖縄のため、私ができるのは野球」と58年に首里初出場の道を開いた。米占領下の沖縄に本土の強豪校を派遣して練習させるなど、レベルアップに尽力。その感謝を、栽さんは忘れていなかった

▼決勝の最中では〈神谷出来すぎ〉〈皆いい顔してる〉と走り書き。0-1で迎えた九回裏のページは、〈剛2塁打〉の文字を最後に余白が広がる。あと一歩届かなかった無念さがにじむ

▼他の試合でも冷静に分析したり、感情的になったりと名将の字は躍る。ライバル監督の名前を挙げ〈ゆずれない〉と記すなど、人間くささが満載だ

▼きょうから県立博物館・美術館で始まる「熱闘高校野球 本気の夏100回目」展で、栽ノートの一部も公開される。行間からさまざまな場面を思い浮かべ、球児に願いを託したあの日の自分と再会してみては。(磯野直)

基地で働く―軍作業員の戦後
沖縄タイムス社
沖縄タイムス社
売り上げランキング: 352,603

気になる試合経過をチェック! 全試合イニング速報
 

イニング速報の画面

 沖縄タイムス+プラスでは、高校野球沖縄大会の全試合のイニングスコアを速報しています。球場に行けないときでも、気になる試合経過をPCやスマホでチェックできます。ますます目が離せなくなる高校野球。ぜひご活用ください。(※有料会員向けサービスです

あわせて読みたい

関連リンク

大弦小弦のバックナンバー

沖縄関連、今話題です(外部サイト)

JavaScriptをOnにしてください

アクセスランキング

ニュース 解説・コラム
24時間 1週間
24時間 1週間