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  • 憲法学者の木村氏「辺野古問題は国の重要事項。国会で決めるべき」
  • 米軍基地設置の法的根拠は憲法41条、92条、95条が鍵を握ると説明
  • 地域の自治権が制限されるため法律と住民投票が必要と指摘した

 憲法学者で、本紙に「憲法の新手」を連載中の木村草太氏(首都大学東京准教授)の講演会「沖縄で憲法を考える」(主催・沖縄タイムス社、連合沖縄)が31日、那覇市久茂地のタイムスホールで開かれた。木村氏は、名護市辺野古の新基地建設に関し「米軍基地の移設場所は一内閣だけで決めていい話ではない」とし、「国の重要事項は法律事項であり、国会で決めるべきだ」と指摘した。

憲法と国家権力などについて講演する木村草太首都大学東京准教授=31日午後、那覇市久茂地・タイムスホール

 辺野古移設の法的根拠をめぐり、憲法41条(国会は唯一の立法機関)、92条(地方公共団体の組織・運営は法律事項)、95条(地方特別法は住民投票の承認が必要)が鍵を握ると説明。

 移設場所は国の重要事項(法律事項)であり、米軍基地が置かれた場所は自治権が制限されるため、41条と92条に沿い「どの自治体の自治権をどう制限するかは、一内閣ではなく法律で決めるべきだ」とした。

 仮に辺野古基地設置法を作ろうとすれば住民投票による承認が要るとし、「この三つの条文が適用されれば、だいぶ風景が変わる」と意義を強調した。

 沖縄に基地負担を集中させることは「人権問題であり統治機構の問題。まさに沖縄で考えなくてはいけない」と語り「個人的には辺野古に造らせないことは可能だという感触を持っている」と話した。

 憲法とは「国家権力の三大失敗(無謀な戦争、人権侵害、独裁)を繰り返さないための仕組み」とし、立憲主義の根幹は、(1)軍事力のコントロール(2)基本的人権の保障(3)権力分立-の3点にあるとした。

 政府、国会、裁判所は国民から負託された権限だけを行使できるという「国民主権の原理」からすると、安全保障関連法施行で可能となった集団的自衛権行使は「国民が与えた権限外」との認識を示した。