人間のドロドロとした感情をむき出しにし、観客にヘビーなダメージを与えることが多い韓国のクライムアクション映画とは一線を画す、明るく、正しく、元気の良い爽快な1本。

「犯罪都市」の一場面

 2000年代の韓国で実際に起こったマフィア同士の抗争を下敷きに、韓国映画界に流星のごとく現れた名優マ・ドンソクを主人公に据えた銃撃戦なしの、ノーCG肉弾戦アクションムービー。

 昭和のプロレスラーを思わせる、鍛え上げられた肉体を持つマ・ドンソク演じるソクト刑事は乱暴者だが、弱い者には優しく、キュートな一面も持つ。マフィアからも一目置かれ、彼の人望と腕力が裏社会の均衡をかろうじて保っていた。しかし中国からの凶悪な新興勢力が、均衡を破り、殺人事件が連続。事件解決に奔走するソクト刑事の怒った顔がたまらない。(桜坂劇場・下地久美子)

 ◇桜坂劇場で上映中