第11管区海上保安本部は1日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ周辺の米軍提供水域内に許可なく入ったとして、日米地位協定に伴う刑事特別法違反の疑いで、芥川賞作家の目取真俊さん(55)を緊急逮捕した。関係者が明らかにした。目取真さんは仲間数人とカヌーに乗り、新基地建設に対する抗議活動をしている際に米軍に拘束されたという。

目取真俊さん

 11管は「50代の男を逮捕した」としているが、氏名や認否も明らかにしていない。

 1日夜に接見した弁護士に対し、目取真さんは「いつも入っていた所に入ったのは間違いないが、提供水域があること自体がおかしい」と話しているという。

 11管によると、逮捕した男は1日午前9時20分ごろ、海上の立ち入り制限を示すフロート(浮具)を越え、辺野古崎付近に許可なく立ち入った疑いがある。11管が新基地建設に抗議する市民を逮捕するのは初めて。米軍の警備員が男の身柄を拘束後、11管に引き渡した。

 カヌー隊によると、フロート内に入ろうとしたメンバー1人を、米軍警備員が拘束しようとしたため、目取真さんが止めに入ったところ、警備員が目取真さんを拘束した。陸地に近い浅瀬の岩場で、拘束現場は連日訪れる場所という。

 キャンプ・シュワブゲート前や目取真さんの身柄が移送された中城海上保安部には市民らが駆け付け、早期の釈放を求めた。国と県の代執行訴訟の和解を受けた埋め立て工事の中断で11管の警備は休止していた。