夏目漱石は「吾輩は猫である」の中で、「金さへ取れゝば何でもする」と苦沙弥に実業家の悪口を言わせ、金持ちと結婚する寒月を迷亭が揶揄(やゆ)する。いかにもこの文豪は「金持(かねもち)」が嫌いだった。しかるに、当人の経済事情はどうだったのか。