【南大東で高崎園子】台風5号が通過した南大東村では11日、ごく一部のサトウキビが強風で折れた程度で大きな被害はなかった。一方、4月から続く少雨の影響が深刻で、葉の一部が枯れたサトウキビが所々で見られた。台風による降水量は33・5ミリにとどまり、村の関係者は「全然足りない。梅雨明けから始まる少雨期に耐えられるだろうか」と不安を募らせる。

4月から続く少雨の影響で一部枯れたサトウキビをチェックする農家の男性=11日、南大東村南

 12日、農水省、沖縄総合事務局、JA沖縄中央会、県糖業振興協会の関係者が南・北大東島に入り、干ばつの状況を視察する。

 南大東村南の山下克己さん(53)の畑でもサトウキビの一部の葉が枯れていた。「台風の雨でどうにか生き延びた。もっと降ってくれればいいのだが」と話した。

 同村の4月と5月の降水量はそれぞれ13ミリと18・5ミリで観測史上最少だった。同村では3~5月、単月で100ミリを超える月があるのが通常。今年は3月も31・5ミリで、5月までの3カ月間で63ミリだった。

 サトウキビがよく伸びる生育旺盛期に当たるが、村の調査では、春植えのサトウキビの生育状況は平年の約35%にとどまる。

 20カ所ある自然池の水を農業用水として使っているが、淡水と海水が混ざっているため、淡水を使うと塩分濃度が高くなる。村産業課の川満廣司課長は「塩分濃度が高い水を使うと土の質が悪くなる。本格的な少雨期に使える水があるか心配だ」と話した。