沖縄県は4日、名護市辺野古の新基地建設で、翁長雄志知事による埋め立て承認取り消し処分は違法だとして国が出した是正指示の違法性を審査している第三者機関「国地方係争処理委員会」(係争委)へ、処分の正当性を主張する「反論書」を提出した。仲井真弘多前知事による承認には瑕疵(かし)があり、是正指示は違法だと反論している。

国の答弁と県の反論

 3月末、国が係争委へ提出した是正指示の正当性を主張する「答弁書」に反論するもの。

 答弁書の中で国は、1968年の最高裁判決などを引用し、翁長知事の埋め立て承認取り消しは行政処分を取り消す際の「極めて限定的な要件」を満たしていないと主張した。

 これに対し県は、同判決は行政に対する私人の保護を目的にしたもので、今回のような行政同士の争いにはそぐわないと指摘、国の主張自体が適格性を欠くとした。

 また、県知事には国防・外交上、埋め立ての必要性に関する判断権限がないとした国側の主張には、「公有水面埋立法では国防に関する事業でも除外・特別規定を設けていない」と強調。公水法に基づく都道府県知事の権限と責務で埋め立ての必要性を審査できることは当然だと正当性を訴えた。

 国側は、仲井真前知事の承認には瑕疵がないことも強調した。これに対し県側は、埋め立て承認手続きを検証した第三者委員会の結論を引用した上で「生態系の保全の重要性に対する評価が明らかに合理性を欠く」などとし、承認に明らかな瑕疵があると反論した。

 さらに、戦後70年以上にわたり米軍基地を押し付けられた歴史に触れ、辺野古への新基地は「沖縄の過重基地負担を将来にわたって固定化することを意味する」と指摘し、新基地建設の不合理性を説いた。

 また同日、県は係争委へ翁長雄志知事の意見陳述を申し立てた。