元県知事の大田昌秀さんが残した57本の自筆原稿やペン、名刺ケースなどの愛用品の展示が、大田さんの一周忌を迎えた12日、那覇市の県立博物館・美術館情報センターで始まった。自らの沖縄戦体験や出身地久米島の戦争、憲法、基地問題などがつづられ、遺作となった編著「人生の蕾(つぼみ)のまま戦場に散った学徒隊 沖縄鉄血勤皇隊」(2017年、高文研)のものとみられる草稿も確認できる。24日まで。

故大田昌秀さんの自筆原稿や遺品に見入る来館者たち=12日、那覇市の県立博物館・美術館

 久米島出身で、神奈川県に住む渡辺喜代子さん(76)は姉夫妻と来館。大田さんとは親戚関係にあり、「大田さんは自身が戦争を体験しただけに、世界の子どもたちには同じ苦しみを繰り返させてはならないという強い信念を持っていた。この思いが次代に継承されるよう、若い方々には奮起してほしい」と願った。  

 会場には大田さんの展示と合わせ、県博が所蔵する沖縄戦関連の写真パネルも並んでいる。