沖縄渇水対策連絡協議会(渇水協)が県民に節水の呼び掛けを始めた。ダムを管理する沖縄総合事務局や県企業局、県や市町村が参加する協議会で、節水喚起は2009年以来9年ぶり。今年3月から続く少雨の深刻さを物語っている。

 県も8年8カ月ぶりに県庁内の渇水対策本部会議を開催。県民やホテルなどへ節水の周知を図ることを決めた。

 沖縄本島の水源地に降った雨の量は5月、平年の2割程度にとどまり、水道水を供給する11ダムの貯水率は14日現在44・3%と、平年比34・8ポイント下回った。同じ時期の貯水率としては過去10年で最も低い。座間味村では5日から夜間断水を実施している。

 ただ、本島地方は14日、今季の梅雨入り後初の大雨を観測した。15~16日にかけても200ミリの非常に強い雨が降る見込み。土砂災害への警戒は必要だが、ダムの貯水率回復への期待が高まる。

 島しょ県の沖縄にとって渇水対策は命綱だ。

 記録に残る給水制限は、復帰後の1972年から93年までほぼ毎年のように実施されてきた。県民生活はもちろん農漁業や工業、観光業などあらゆる経済活動を停滞させる断水回避は、沖縄振興策の重要施策の一つでもあった。

 復帰前二つだったダムは復帰後、北部に国管理が相次いで建造された。直近では2014年に金武ダムが運用開始し水道水用のダムは11カ所まで増えた。その結果、沖縄本島での断水は、1994年3月に約1カ月間実施されたのを最後に行われていない。

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 県内の給水人口は、復帰時98万8525人から、2016年度143万6434人と45%増加。対し1人1日当たりの平均給水量は211リットルから449リットルと倍増した。経済活動の活発化に伴い、水の消費量は急増している。

 一方、右肩上がりだった1人1日当たり平均給水量は1991~2016年度まで450リットル前後で横ばい傾向。ただしここ数年の観光客急増の影響が、今後の数値にどう反映されるのか気に掛かる。

 米軍基地への給水量(自衛隊基地も含む)も03~16年度は平均2万7千立方メートルで横ばい。訓練移転や一部の施設閉鎖があった一方、外来機の増加などで水の使用量に変化がみられなかった可能性がある。

 これらの数値は、県内の水の消費量が今後も増える可能性を示唆する。

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 ダムの整備に伴い顕著になったのが、水源をダムに依存する傾向だ。県内の水源別取水量は復帰時の河川55%、ダム15%から、今年6月13日現在ダム79%、河川13%へと大きく変化した。極度のダム依存は、少雨傾向が即断水へつながる危険性を招く。

 沖縄は昔から雨水を生活の中に取り入れてきた。雨どいの下に雨水用タンクを設置する家を、以前はあちらこちらで見かけた。

 自然環境との共生を考えれば、ダム依存にも限界がある。沖縄の年間2千ミリ近くの雨量を生かすためにも、多様な水源の利用を再考する時ではないか。