日本新聞協会は4月6日の「新聞をヨム日」に合わせ、「HAPPY NEWS 2015」の結果を発表した。HAPPY NEWS大賞には、バス車内での乳児の母親と運転手のやりとりを紹介した記事にコメントを寄せた横浜市の川村玲子さん(62)が選ばれた。

山川さんが感動した、生徒らの友情を伝える宮古高校の記事(2015年10月23日付)

「仲間を皆で支える気持ちを多くの人に知ってもらいたかった」と話す山川直壮さん=北谷町

「身近なニュースを分かりやすく伝えてほしい」と話す城間友美さん=那覇市

山川さんが感動した、生徒らの友情を伝える宮古高校の記事(2015年10月23日付) 「仲間を皆で支える気持ちを多くの人に知ってもらいたかった」と話す山川直壮さん=北谷町 「身近なニュースを分かりやすく伝えてほしい」と話す城間友美さん=那覇市

 沖縄県内からは、子宮頸(けい)がんワクチンの副反応に苦しむ仲間との友情を紹介する沖縄タイムスの記事を読んだ北谷町の山川直壮さん(57)がゲスト審査員賞のmiwa賞に選ばれた。シンガーソングライターのmiwaさんは「クラスみんなで参加できるようにという、思いやりの気持ちから生まれたアイデアに心を打たれました」とコメントした。

 ほかにも読谷村の城間友美さん(37)がHAPPY NEWS賞2015に選ばれた。応募数は3538件。大賞1件、HAPPY NEWS賞2015を10件決めた。

■仲間思う姿に感動

 「みんな一緒に卒業できただろうか。希望の進路に進めたらいいな。受賞の連絡を受け、そんな思いで記事を読み返しました」

 ゲスト審査員賞となった山川直壮さんが選んだのは、子宮頸がんワクチンの副反応とみられる症状でサングラスが手放せないクラスメートのため、宮古高校3年5組の生徒らが校内合唱祭で全員サングラスをかけて歌ったことを紹介する2015年10月23日付の沖縄タイムスの記事。

 「子宮頸がんワクチンを巡っては大人の利権絡みのうわさが絶えない中、仲間をみんなで支えようとする高校生の姿に体の内側から温かくなるのを感じた」

 今回が初の応募だが、約30年前に東京から沖縄に戻って以降、新聞は熟読している。東京でも全国紙を購読していたが、忙しかったことと、通り一遍な記事が多い気がして熱心に読んでいなかった。

 「地域の話題にしろ基地問題にしろ、県外紙とは違うまっすぐな目線がいい」とエールを送る。

 自身の受賞で「こうした心温まる話が沖縄以外の人の目に触れる機会になればうれしい」と話し「外部の圧力に負けず今後も事実をまっすぐ伝えてほしい」と期待した。

■活字で響く夫婦愛

 城間友美さん(37)は、2015年3月15日付琉球新報の投稿欄にあった「月が奇麗ですね」の見出しにひかれ、記事を読み進めた。夫婦で満月を眺めながら「月が奇麗ですね」「私、死んでもいいわ」と会話を交わし、3カ月後に亡くなった妻をしのぶ夫の思いに「愛にあふれたやりとりに胸が熱くなった」と話す。

 記事はスマホで写真に収めて、何度も読み返した。高校の国語教師という職業柄もあり「読めば読むほど味が出てくる。活字の持つ力を感じた」という。

 「地域のニュースを全国に発信したい」と思ったことが応募のきっかけ。朝は慌ただしいため、仕事を終えて自宅に帰ってじっくり新聞を読むことが多い。「生徒には活字に触れながら、時事問題を知ってほしい」と願う。気に入った記事を切り抜いて授業で紹介することもあるが「身近な話題への興味が高い」と話す。

 生徒の読む力や書く力を高めようと、新聞投稿を勧めることもあり「掲載されたときはうれしかったですね」と笑顔。「高校生にも身近で分かりやすいニュースが、素早く記事として掲載されるメディアであってほしい」と新聞にエールを送った。