沖縄県浦添市牧港の民家の庭に8メートルを超えるY字型のサボテンが天に向かって伸びて人目を引いている。この家に住む与儀昌光さん(69)が、35年前に母親から鉢植えで譲り受け、地面に植え替えたもの。妻の瑠美子さん(69)と大事に育て、今では2階建ての屋根を超えた。与儀家のイニシャルと同じ形と高さで、地域のシンボルツリーにもなっている。

与儀さん宅で大きく育ったサボテン=浦添市牧港

 毎年1回の肥料を欠かさず、今も成長を続けている。サボテンが、Y字形になったきっかけは、何年も前の台風の時。電線が当たり先端が折れてしまった。しかし、しばらくすると芽が二つ出て、すくすくと育った。「初めは、パンダの耳のようにかわいかったのに、こんなに大きくなって」と、瑠美子さん。

 昌光さんは、サボテンの成長を妨げないように「電線を2回も移動工事してもらった」と笑う。県外へ嫁いだ娘たちも帰省のたびに成長の様子を写真に収めるほど気になる存在だ。

 与儀家の庭には、ほかにも大木のイッペー、ハナキリン、ジャスミン、ベゴニア、グミ、オオタニワタリなど多くの植物が広がり、キノボリトカゲやホタルなどの生物も豊富だ。

 門の脇のブーゲンビリアはサボテンと“同期”で、半生を共にしてきた。「遊びにきたハトのつがいが、車に“落とし物”をして困る」と話しながらも、与儀さん夫妻は楽しそうだ。(仲西光江通信員)