集会に横やりを入れるかのように米軍車両はゆっくり通り過ぎた。6日、米軍キャンプ瑞慶覧の石平ゲート前であった抗議集会の終盤。「もう少しで終わるから待ってほしい」。座り込む市民らは懇願したが、沖縄県警機動隊は容赦なく排除し進路を開けた。「誰を守っているんだ」「県民は怒ってるぞ」。米軍と沖縄県警に向けられた幾重もの罵声がこだました。

抗議集会に集まった市民らと機動隊がもみ合い混乱する北中城村石平ゲート前=6日午後3時58分

 集会開始時刻の午後3時が近づくにつれて集まった市民らは、いくつも列をつくり、ゲート前に座り込んだ。「米軍司令部のゲートを封鎖したのは初の快挙だ」。沖縄平和運動センターの山城博治議長は声を張り上げ、人々も拍手で応えた。

 基地に向かって隣の人と腕を組み、体を左右に揺らしながら「沖縄を返せ」を合唱。すぐ目の前には、白いマスクと黒のサングラスをかけた県警機動隊と米軍警備員がずらりと並び、監視の目を向けた。

 「車両が通ります。歩道に上がってください」。拡声器で警告したが、市民らは「県民が弾圧に遭った。抗議するのは当たり前だ」と反論し、集会を続けた。

 目取真俊さんや各市民団体からの発言が続く雰囲気が一変したのは開始から約50分後。「まもなく規制します」。機動隊の指揮官が拡声器で通告すると、隊員が市民ににじり寄ってきた。その1分後、指揮官が振り下ろした白い棒を合図に、排除が一斉に始まった。

 もみくちゃになる市民と機動隊員。宜野湾市向けの2車線がふさがり、一般車両の渋滞の列ができた。

 ゲートを出ようとする車には迷彩服姿の米軍関係者2人が見える。胸に数多くの軍のバッジが光り、幹部クラスだと分かる。締め切った車内から混乱の様子を眺め、時折談笑した。14分後、米軍車両はもみ合いを抜け出し、走り去った。「あと5分で集会は終わると言ったのに、米軍高官を出すため機動隊を突入させたのか。許せない」。山城議長は声を荒らげた。再びゲートを封鎖した市民らは「何度でもここに来る」と拳を突き上げた。