修学旅行で沖縄県を訪れた北陸高校(福井県)の平和学習が18、20の両日、糸満市内であった。沖縄タイムス社デジタル部の與那覇里子記者が講師を務め、タイムス社などが2015年に制作した特設ウェブサイト「沖縄戦デジタルアーカイブ」などを紹介。「一人一人の日常がひとたび戦争になると崩壊する。たくさんの先人の犠牲の上に私たちの平和な暮らしがあることを忘れないでほしい」と語った。

沖縄タイムス社などが制作した沖縄戦デジタルアーカイブの画面に見入る北陸高校の2年生=20日、糸満市・首里天楼別邸

講演する與那覇里子記者

沖縄タイムス社などが制作した沖縄戦デジタルアーカイブの画面に見入る北陸高校の2年生=20日、糸満市・首里天楼別邸 講演する與那覇里子記者

 2日間に分かれて話を聞いたのは2年生計520人。與那覇記者は沖縄戦で住民の4割が亡くなった旧具志頭村(現八重瀬町)出身者の戦没地をたどった画像を示し、組織的戦闘が終結する1945年6月23日にかけて死者が急増する状況を説明。観光客でにぎわう那覇市の国際通りで見つかった不発弾を落とし込んだ地図から、今も沖縄戦の傷跡が残る現実を訴えた。

 人工知能(AI)を使い、戦前から戦後の白黒写真に色付けする技術も披露。「遠い昔のように思っていた話が、リアルに感じられる。沖縄戦を継承するため、今後も新たな手法を考えていきたい」と強調した。

 講演を聞いた松原直宏さん(16)は「戦争を生き延びるためと、女の子になりすました男の子の写真が悲しかった。教科書でしか知らなかったことも、実際に沖縄に来たことで理解が深まる」と話した。