日本マクドナルドは6月20日からサイドメニュー「チキンマックナゲット」の新商品である「スパイシーチキンマックナゲット」(200円、税込)を期間限定で販売すると発表した。日本でチキンナゲットを販売するようになったのは1984年のことだが、新商品を出すのは初めての試みとなる。その背景について、同社のマーケティング部門の責任者に聞いた。

写真を拡大 「スパイシーチキンマックナゲット」(写真手前)と「チキンマックナゲット」

思ったより辛い

 スパイシーチキンナゲットは、唐辛子の辛さとガーリックやオニオンのうま味が特徴の商品だ。さらに辛さを楽しみたい顧客に向けては「辛さ増し増しスパイシーソース」を、辛さをマイルドにしたい顧客に向けては「優しさ増し増しサワークリームオニオンソース」をそれぞれ用意している。

 新商品に辛さ増し増しスパイシーソースをつけて食べてみた。記者は普段からうどんやラーメンに唐辛子をたっぷりふりかけて食べるのが好きなのだが、想像していた以上に辛く、5ピースを完食するのにドリンクが手放せなかった。「お子様や辛味に弱い方はご注意ください」と同社が注意喚起するのもうなずける。

背景にある鶏肉ブーム

 なぜ、マクドナルドはチキンナゲットの新商品を出したのか。マーケティング本部の河野辺孝則上席部長は「日本でチキンの消費量が年々高まっていることに注目した」と説明する。

 農畜産業振興機構によると1960年には日本人1人当たりの食肉(牛肉・豚肉・鶏肉)消費量は3キロだったが、2016年には31キロにまで増えている。中でも、鶏肉の消費量は増え続け、12年にはずっと1位だった豚肉を抜き、それ以降はトップの座を維持している。同機構はその理由として「消費者の低価格・健康志向」を挙げている。近年、コンビニが鶏肉関連商品を強化し、外食チェーン各社が鶏肉を主体に扱う業態を増やしている背景には、消費者が鶏肉を好むようになったことがある。

 マクドナルドは12年にチキンナゲットのラインアップに「15ピース」を追加し、大人数で食べられるようにした。16年には芸能人を起用した「怪盗ナゲッツ」キャンペーンを展開。さらに、ゴールデンウイークやクリスマスといった大型イベントにあわせ、期間限定のソースを出したり、チキンナゲットの値下げをしたりするなど、継続的にキャンペーンを行ってきた。

 チキンナゲットを強化する理由は別のところにもある。河野辺上席部長は昼食と夕食の時間帯の間に「ナゲットとドリンクだけを注文するお客さまがいる」と説明する。チキンナゲットを強化することで、顧客のおやつ需要を取り込もうとしているのだ。

写真を拡大 マーケティング本部の河野辺孝則上席部長
写真を拡大 黄色い服を着ているのが「怪盗ナゲッツ」