慰霊の日特別号 スマートフォン・タブレットの方は専用アプリでご覧ください

 戦後73年の「慰霊の日」を迎えた23日、県内各地で20万人を超える沖縄戦の犠牲者を追悼する催しが営まれ、不戦と恒久平和を誓う祈りに包まれた。

 沖縄戦最後の激戦地となた糸満市摩文仁の平和祈念公園内にある「平和の礎」や、同市米須の「魂魄(こんぱく)の塔」には、朝早くから多くの戦争体験者や遺族、関係者らが訪れた。亡き家族や友人の思い出、凄惨な戦場の記憶を呼び覚まし目を潤ませながら鎮魂の祈りをささげる高齢者が子や孫らとともに線香や花を手向けた。悲惨な体験を後世に語り継ごうとする家族連れの様子もみられた。

 同公園では、午前11時50分から沖縄全戦没者追悼式(主催・県、県議会)が執り行われ、正午の時報に合わせて黙とうした。翁長雄志知事は平和宣言で、平和を希求する沖縄の心を発信。安倍晋三首相をはじめ、衆参両院議長、関係閣僚らが出席した。

 沖縄は戦後73年がたっても全国の米軍専用施設の70・3%が集中している。昨年10月の東村高江の民間地への米軍大型輸送ヘリの不時着、炎上、同12月の宜野湾市普天間の小学校運動場への米軍ヘリの窓落下、今年1月に相次いだ米軍ヘリ不時着、今月も本島近海へのF15戦闘機墜落があった。県民が負担軽減の実感することがないままに、名護市辺野古では政府による新基地建設が進められている。

 沖縄戦では一般県民約9万4千人と、日米軍人・軍属などを合わせて20万人余が亡くなった。国籍を問わず、沖縄戦などの戦没者らの名を刻む「平和の礎」には、今年新たに58人(県内47人、県外11人)が加わり、刻銘者は計24万1525人となった。