ウディ・アレン監督。彼は知りすぎている。女性の体の奥底に潜む、おぞましいマグマを。例えば、恋に傷ついた女をあざ笑うかのようなこの作品。嫉妬のマグマに飲み込まれ、壊れていく女をこんなにもリアルに描く非情さにぼうぜんとした。

「女と男の観覧車」

 共働きで一人息子を育てながら不倫に走る主人公ジニーは、夫との暮らしにへきえきしていた。年上の自分を情熱的に愛してくれるイケメン・ミッキーがどん底の暮らしから連れ去ってくれると本気で信じていた。しかし、40歳の誕生日を目前に、26歳の若く美しい恋敵が登場。ミッキーとの恋だけを頼りに生きてきたジニーを尻目に、若い2人は、運命の恋に落ちる。

 嫉妬に狂うジニーの姿に、私の中のマグマが呼応。このマグマは隠さなければならない。おぞましいものを抱え生きる、女の性を思い知った。(桜坂劇場・下地久美子)

 ◇桜坂劇場で上映中