卓上に丼が置かれると、辺りはだしが香る幸せな空間となる。ゆで置きではなく生麺を使っているため、提供までの時間はやや長めの10分間。期待を膨らませてつるりとした麺をすすると、その期待を裏切らないうま味が口の中に広がる。

田仲そばと島豆めしセット(真味・880円)。真味の田仲そばはチャーシューにかまぼこ、にんじんナムルが添えられる

木と白壁、コンクリートが調和したモダンな店内で、来店を呼び掛ける店主の田村宣佳さん=名護市東江

真打 田仲そばの場所

田仲そばと島豆めしセット(真味・880円)。真味の田仲そばはチャーシューにかまぼこ、にんじんナムルが添えられる 木と白壁、コンクリートが調和したモダンな店内で、来店を呼び掛ける店主の田村宣佳さん=名護市東江 真打 田仲そばの場所

 伝統の「元味(もとあじ)」と、挑戦の「真味(しんあじ)」。カツオ、豚、鶏と同じ材料からだしを取った二つの異なるスープを看板に2017年4月、沖縄そば激戦地の名護市内に開店した。

 元味は昔ながらのカツオ主体のスープでコクが味わえる一方、真味は鶏主体の白湯(パイタン)スープで優しい甘みを楽しめる。基本の「田仲そば」は元味が650円で、真味が680円。さんぴん茶で炊いたごはんの上に甘辛く煮た島豆腐をのせた名物「島豆(しまとう)めし」とのセットは各プラス200円。

 スープと麺をプロデュースしたのは東京ミシュランガイドに3年連続掲載されたラーメン店「ソラノイロ」代表の宮崎千尋さん。県内の陶芸家、宮城正幸さんが焼いたモダンな器にも目を引かれる。

 店主の田村宣佳(のぶよし)さん(31)は「昔からの沖縄そばに敬意を表しているので、奇をてらうことはしたくない」と表情を引き締める。東京出身。6年前に沖縄に移住し、飲食業に携わってきた。毎日のスープの仕込みに最大限の注意を払うという。「あくを取るタイミング一つ間違えば透明感がなくなる。営業中よりも気を張っています」と笑う。

 「地元に愛される店が目標。常連さんのために新メニューも開発したい」と話した。(北部報道部・又吉嘉例)

 【お店データ】名護市東江3の20の28。営業時間は午前11時~午後5時(売り切れ次第終了)。毎週火曜と第1・第3水曜定休。30席。店舗裏手に駐車場7台。電話090(1179)0826。