琉球大学理学部物質地球科学科の新城竜一教授(55)らが参加した台湾領海での国際海洋底調査で、同領海では初めてとなる海底資源ガスハイドレートが発見されたと29日、琉大が発表した。台湾では約20年前からその存在が指摘されてきたが、採取されていなかった。

点火し燃え上がる採取物。ガスハイドレートの発見に、船上は沸き立ったという=6月21日、台湾沖(新城教授提供)

国際海洋底調査に参加した琉球大学の新城竜一教授(左)と大学院生の相澤正隆さん=台湾沖(新城教授提供)

点火し燃え上がる採取物。ガスハイドレートの発見に、船上は沸き立ったという=6月21日、台湾沖(新城教授提供) 国際海洋底調査に参加した琉球大学の新城竜一教授(左)と大学院生の相澤正隆さん=台湾沖(新城教授提供)

エネルギー開発に道

 新城教授は「台湾の科学者にとっては悲願がかなった瞬間で、新たなエネルギー開発に道を開く発見。運良く立ち会えて感動を分かち合った」と語った。

 調査航海の名は「EAGER航海」。主に台湾とフランスの研究者ら約30人で構成され、日本からは新城教授と琉大大学院生の相澤正隆さん(26)が加わった。

 5日から26日までの日程で、重りを付けた直径25センチほどの筒状のパイプ「コア」約20本を水深約1300メートルの海底に突き刺し、堆積物層を採取する調査などを実施。このうち一部のコアの先端部に詰まっていた白い物体を取り出すとぶくぶくと泡立っており、点火すると勢いよく燃え上がったためガスハイドレートと分かったという。

防災対策にも有益

 新城教授によると、調査航海は津波や台風、地震など、過去に南琉球弧から台湾にかけて発生した自然現象の頻度を周辺海域の堆積物層に残された証拠から解明するのが目的の一つ。

 今回、大規模な火山活動を示唆する厚い火山灰層も発見され「過去に非常に大きな噴火があったことだけでなく、その供給源が近くにあることも示している。台湾の防災対策に有益な科学的知見になる」と説明した。

点火し燃え上がる採取物。ガスハイドレートの発見に、船上は沸き立ったという=21日(いずれも新城教授提供)

国際海洋底調査に参加した琉球大学の新城竜一教授(左)と大学院生の相澤正隆さん=台湾沖