【糸満】青い卵を産む鶏が市内にいる-。うわさを追って市北波平の上原養鶏場を訪ねると、南米原産で世界で唯一、青い卵を産む鶏「アローカナ」がいた。古代インカ帝国時代から、人間による品種改良をほぼ受けていないという。自然に近い品種の鶏の卵は、食による健康づくりを目指して直売されている。

アローカナの卵(手前)。白玉、赤玉と比べると薄く青みがかっているのが分かる

健康志向でアローカナの飼育に取り組む上原肇さん=11日、糸満市北波平の上原養鶏場

アローカナの卵(手前)。白玉、赤玉と比べると薄く青みがかっているのが分かる 健康志向でアローカナの飼育に取り組む上原肇さん=11日、糸満市北波平の上原養鶏場

(南部報道部・堀川幸太郎)

 卵は薄いブルーで、光の加減で白くも見える。養鶏場の代表、上原肇さん(51)によると群青色に近い卵まで一つずつ濃淡がある。硬めの殻を割って出てくる黄身は通常の赤玉、白玉より大ぶりで、箸でつまみ上げることができるほど弾力が強い。コクのある味わいのほか、美肌やコレステロール低減に効果があるという栄養分「レシチン」が一般的な卵の約2倍と高いのも特徴だ。

 上原さんは1990年ごろに親から農場を継いだのと同時期にペットとして飼い始めていた。2008年ごろから生産に本腰を入れた。仕事を続けるうち、子どもたちを中心とした卵アレルギーの増加は、多産のため人工交配を続ける鶏に関連があるのではないかと考えるようになり、健康志向を追い求めて自然に近いアローカナに着目した。

 現在は約4千平方メートルの養鶏場で育てる白色レッグホンや地鶏、烏骨鶏など1万羽余りの中で、約250羽を飼う。餌には肝臓や腸の働きを高め、脂肪がつくのを抑えて元気になるようにトウモロコシをベースとした特製の発酵食を混ぜて与える。

 品種改良が加わっていない分、卵は日にトータルで30個弱~180個と季節次第でばらつく上に少なめ。現在も飼育に試行錯誤を重ねる上原さんは「健康な鶏は人間にもいいという追求のきっかけをくれた卵。思い入れも手間もたっぷりなので、ぜひ食べてみてほしい」と笑った。

 上原養鶏場で1個60円、6個300円、10個500円で直売。営業は午前9時~午後5時半。数が限られるので予約が確実。電話098(994)9337。