横丁に夕闇が迫る頃、“美意識高い系”の客が集まる「バーかに座」に明かりがともる。今夜もメイクのチェックに余念がない魅川店長。ほうれい線が消えるというマウスピースを外し、たるみに効くという矯正ベルトをバッグにしまうと、いつものようにつぶやいた。「鏡よ鏡、鏡さん。このバーで一番美しいのは、だあれ?」。