大弦小弦

[大弦小弦]給食の時間に突然米軍機が落ちてきて、どんなに怖かっただろう…

2018年7月3日 07:25

 給食の時間に突然米軍機が落ちてきて、どんなに怖かっただろう。毎年6月30日前後、1959年に起きた宮森小学校と近隣住宅地への墜落に関する記事を読むたびに胸が痛む

▼死者は児童と住民計18人。戦争中でもないのに、これだけの犠牲者が出た。阿鼻(あび)叫喚の光景を忘れたいと、遺族や関係者の多くは口を閉ざしてきた

▼状況が変わったのは8年前、石川・宮森630会が結成されてから。故豊濱光輝会長を中心に証言を集めることで、語り継ごうという機運が生まれた。今年の追悼慰霊祭では、伊波貞子さん(82)が左腕のやけど痕の理由と、友を失った悲しみを初めて明かした

▼墜落翌日の59年7月1日付本紙には操縦士の名前が載っている。同3日付には顔写真と談話も。死者を悼む言葉はあるが「不可抗力」と主張し、謝罪はない

▼それでも59年前、米軍が氏名を公表していた事実に驚かされる。私たちは沖国大に墜落したヘリの操縦士の名前を知らない。名護市安部に落ちたオスプレイも、東村高江で炎上したヘリも、誰が操縦していたのか知らされていない

▼来年の墜落60年に向け、630会は米公文書の翻訳に取り組んでいる。全容解明は不条理な死を遂げた18人への弔いだ。そして危険な空の解消こそ最大の供養になる。毎日が「6・30」の状況は終わらせなければならぬ。(磯野直)

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