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嘉手納基地の悪臭、発生源は常駐機E3の排ガスか 町が委託調査

2018年7月5日 08:03

9秒でまるわかり!

  • 米軍嘉手納基地周辺の悪臭は、E3早期警戒管制機の排ガスの可能性
  • 松井北大教授は「E3にほぼ間違いなく、エンジンの老朽化が原因か」
  • 嘉手納町は米軍に対して駐機場移転などを求める根拠にする考え

 米空軍嘉手納基地周辺で近年顕著になっている悪臭の発生源が、基地内の空軍大型機駐機場に常駐する大型機「E3早期警戒管制機」の排ガスである可能性が極めて高いことが明らかになった。嘉手納町が委託した北海道大学工学研究院の松井利仁教授(環境衛生学)のグループの調査で判明した。町は米軍に対して駐機場移転などを求める根拠にする考え。一方、沖縄防衛局も、初めて悪臭対策の検討を始めた。(中部報道部・篠原知恵)

E3早期警戒管制機=6月4日、米空軍嘉手納基地

推定される悪臭の流れと調査地点

E3早期警戒管制機=6月4日、米空軍嘉手納基地 推定される悪臭の流れと調査地点

 町によると、2007年度に3件だった基地周辺の悪臭に関する苦情は徐々に増加し、17年度は61件だった。「車のマフラーのそばで排ガスをかいだような臭い」などと例えられる悪臭だが、臭気計測などに基づく発生源の特定はできていなかった。

 松井教授らは昨年8~12月、大型機駐機場を取り囲む3地点でニオイセンサーを用い、臭気強度の変動を連続測定した。1日平均より高い濃度の臭気が3分以上続けてみられた時間帯を「臭気イベント」(悪臭)の発生とみなし、風向きや風速との関連を解析。監視カメラでも、夜間を含め悪臭が発生した時間帯の駐機状況などを記録した。

 その結果、大型機駐機場方向から調査地点に風が吹く時間帯に臭気イベントの発生が集中した上、発生した26回全てでE3が駐機していたことが明らかになった。

 松井教授は「E3にほぼ間違いなく、エンジンの老朽化が原因の可能性がある」と指摘。本年度も調査を続けて信頼性を高め「E3がどんな状態で悪臭が出るかや、苦情との関連性などを明らかにしたい」とした。

 町は5月末に調査結果を踏まえ、防衛省などに初めてE3の駐機場移転を要請した。當山宏町長は「以前から米軍に悪臭被害の解決を訴えてきたが、データがないため抽象的にならざるを得ず説得力に欠けた。調査で発生源が特定できたことは大きな一歩で、米軍にも具体的な解決策を求めていく」と述べた。

 【ことば】E3早期警戒管制機 胴体上部に大型の円盤状レーダーを搭載。広範囲で目標を探知でき、空中で迎撃機の管制・指揮もとれる「空飛ぶ司令室」の異名を持つ。嘉手納基地では1980年にE3Aが初配備され、現在E3Bなど2機が常駐する。

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